できること
応答速度を高める
標準処理より最大 2.5 倍の速度と、より安定したレイテンシで推論を実行できます。レイテンシが重要なユーザー向けアプリケーションを想定した処理区分です。
単位を選んで有効化
service_tier パラメーターでリクエストごとに指定するか、プロジェクト設定でプロジェクト全体の既定にできます。対象は Responses API と Chat Completions API です。
長文や画像にも対応
GPT-5.6 Sol・GPT-5.6 Terra・GPT-5.6 Luna では、272K トークンを超えるロングコンテキストのプロンプトも Fast mode で実行できます。画像入力を含むマルチモーダルのリクエストにも対応しています。
機能解説
概要
レイテンシが重要で、トラフィックが定常的にあるユーザー向けアプリケーションを想定しています。従来の Priority Processing を置き換えるもので、Responses API と Chat Completions API のリクエストに適用できます。
Fast mode は、OpenAI API の処理区分の 1 つで、最大 2.5 倍の速度とより安定したレイテンシを従量課金で提供します。レイテンシが重要で、トラフィックが定常的にあるユーザー向けアプリケーションを想定しています。
Fast mode は従来の Priority Processing を置き換えるものです。この変更は後方互換で、priority を指定したリクエストは自動的に Fast mode を使います。API リクエストでは service_tier: "priority" と service_tier: "fast" のどちらでも Fast mode を利用できます。
料金と速度の扱い
- GPT-5.6 Sol では、標準処理の 2 倍の価格で、最大 2.5 倍の速度になります。
- キャッシュされた入力の割引は、Fast mode のリクエストにも適用されます。
- トラフィックの増加が急すぎる場合、一部の Fast mode リクエストが標準の速度に切り下げられ、標準の料金で課金される場合があります。このとき応答には
service_tier: "default"が含まれます。 - Fast mode は Scale Tier とは別の扱いです。請求は別立てで、購入済みの Scale Tier の TPM バンドルには計上されません。Scale Tier からあふれたトラフィックが自動的に Fast mode に移ることもありません。
設定と確認の方法
リクエスト単位の指定に加えて、プロジェクト単位でも Fast mode を有効にできます。Settings (設定) を開き、Project (プロジェクト) の下の General (一般) を選び、Project Service Tier (プロジェクトのサービス区分) を Fast に変更します。
プロジェクト単位で設定すると、service_tier を指定していないリクエストは既定で Fast mode になります。プロジェクトのリクエストは、時間をかけて段階的に Fast mode へ移行します。
使用状況のダッシュボードで Fast mode のリクエストを見るには、サービス区分でグループ化するオプションを選びます。GPT-5.6 以前のモデルでは、fast を指定したリクエストも priority として表示されます。
対応範囲と管理者が確認したい点
- Fast mode は、画像入力を含むマルチモーダルのリクエストに対応しています。
- ファインチューニング済みのモデルと embeddings には対応していません。
- GPT-5.6 Sol・GPT-5.6 Terra・GPT-5.6 Luna では、ロングコンテキストのリクエストに対応しています。272K トークンを超えるプロンプトも、Standard tier より最大 2.5 倍速く実行できます。
- Fast mode は、データレジデンシー、Zero Data Retention、Business Associate Agreement (BAA) と併用できます。ただし、モデルごとの提供状況に依存します。
- 対象プランについては、公式のリリースノートには記載がありません。
使い方
ここでは、リクエスト単位で Fast mode を有効にする流れを示します。
- API リクエストで
service_tierパラメーターをfastに設定します。対応モデルではpriorityを指定しても同じ動作になります。 - 応答オブジェクトの
service_tierフィールドで、実際に処理された区分を確認します。GPT-5.6 以前のモデルでは、fastを指定してもpriorityが返ります。 - 応答に
service_tier: "default"が含まれる場合、そのリクエストは標準の速度と料金で処理されています。
利用シーン
顧客が直接操作するチャットや検索などの画面で、応答の待ち時間を抑えたい場面に向いています。
定常的なトラフィックがあり、レイテンシのばらつきを抑えたいユーザー向けアプリケーションに使えます。
GPT-5.6 Sol・GPT-5.6 Terra・GPT-5.6 Luna で、272K トークンを超える長い文書をまとめて渡す処理を、速度を優先して実行したい場面に使えます。
画像入力を含むリクエストを、速度を優先して処理したい場面に使えます。
Claude・Anthropic の対応する機能
比較の単位となる業務: 割増料金による API 推論の高速化
Claude API の Fast mode は、speed: "fast" とモデル名、ベータヘッダー fast-mode-2026-02-01 を指定し、割増料金で出力トークンの生成を高速にする仕組みです。Claude Opus 4.8 ではリサーチプレビューとして Claude API のみで提供され、Opus 4.7 の時点では利用にウェイトリストへの登録が必要でした。OpenAI API の Fast mode は、service_tier パラメーターに fast または priority を指定するか、プロジェクト設定で有効にします。
料金と速度の関係では、Claude Code の Opus 4.8 の Fast mode は標準料金の 2 倍で 2.5 倍の速度です。OpenAI API の Fast mode は、GPT-5.6 Sol で標準処理の 2 倍の価格で最大 2.5 倍の速度です。
これまでの変更
GPT-5.6 Sol・GPT-5.6 Terra・GPT-5.6 Luna でロングコンテキストのリクエストに対応しました。272K トークンを超えるプロンプトも Fast mode で実行できます。
API に Fast mode が導入され、Priority Processing を置き換えました。
priorityを指定したリクエストは自動的に Fast mode を使います。GPT-5.6 Sol では、標準処理の 2 倍の価格で最大 2.5 倍の速度になります。