できること
領域固有の知識を与える
手順・コンテキスト・ベストプラクティスを Skill としてまとめ、Claude に専門的な知識を与えられます。プロンプトと異なり Skill は必要に応じて読み込まれるため、会話ごとに同じ指示を繰り返す必要がありません。
文書作成の既製スキル
Excel・PowerPoint・Word・PDF 向けの事前構築された Agent Skills を使い、スプレッドシートやプレゼンテーション、文書、PDF レポートを作成できます。
必要な分だけ読み込む
Skill は段階的に読み込まれ、トリガーされるまでは名前と説明だけがコンテキストを占めます。同梱ファイルはアクセスされるまでコンテキストを消費しないため、大きな資料も含められます。
機能解説
概要
汎用のエージェントを特定分野の専門家として動かすための仕組みです。PowerPoint・Excel・Word・PDF の文書作業向けに Anthropic が事前構築した Agent Skills があり、独自のカスタム Skill も作成できます。Skill が環境で利用可能になると、Claude はリクエストに関係するときに自動でその Skill を使います。
Skill の仕組み
Claude はファイルシステムにアクセスできる仮想マシン上で動作し、Skill は指示・実行可能なコード・参考資料を含むディレクトリとして存在します。情報は必要に応じて段階的に読み込まれ (progressive disclosure)、最初からコンテキストを消費しません。
- メタデータ: 起動時に各 Skill のメタデータがシステムプロンプトに読み込まれます。トリガーされるまでは名前と説明だけがコンテキストを占めます。
- 指示: Claude はリクエストを Skill の説明と照らし合わせてトリガーするかを判断します。一致すると bash で
SKILL.mdをファイルシステムから読み込み、その時点で内容がコンテキストに入ります。 - リソースとコード: Skill には Claude が bash で実行するスクリプト (例:
fill_form.py・validate.py) を同梱でき、コードをコンテキストに読み込まずに決まった処理を行えます。スクリプトの実行時に Claude が受け取るのは出力だけです。同梱ファイルはアクセスされるまでコンテキストを消費しないため、詳細な API ドキュメントや大きなデータセット、豊富な例を含められます。
Skill の構成ルール
すべての Skill には、YAML frontmatter を持つ SKILL.md ファイルが必要です。必須項目は name と description です。
name: 64 文字以内で、小文字の英字・数字・ハイフンのみを使います。XML タグを含めず、予約語のanthropicとclaudeも含めません。description: Skill が何をするかと、Claude がいつ使うべきかの両方を含めます。Claude はリクエストをこの説明と照らし合わせて Skill をトリガーするかを判断します。
事前構築された Agent Skills
Anthropic は、一般的な文書作業向けに次の Agent Skills を用意しています。
- Excel (xlsx): スプレッドシートの作成、データ分析、グラフ付きレポートの生成
- PowerPoint (pptx): プレゼンテーションの作成、スライドの編集、プレゼンテーション内容の分析
- Word (docx): 文書の作成、内容の編集、テキストの書式設定
- PDF (pdf): 書式の整った PDF 文書やレポートの生成
claude.ai では、文書の作成時にこれらの Skill が有効になり、設定は不要です。
管理者・導入時に確認したい点
- Claude API でアップロードしたカスタム Skill はワークスペース全体で共有され、ワークスペースのすべてのメンバーがアクセスできます。
- API 上の Skill は、ネットワークアクセスの無いサンドボックス化されたコンテナで実行されます。使えるのは事前にインストールされたパッケージだけで、実行中に新しいパッケージはインストールできません。
- カスタム Skill は製品面の間で同期されません。ある製品面にアップロードした Skill は、ほかの製品面で自動的には使えません。
- Claude Code では、Skill はユーザーのコンピューター上のほかのプログラムと同じネットワークアクセスを持ちます。Claude Code の Skill は Claude Code plugins を通じて共有することもできます。
使い方
Claude API では、container パラメータで Skills を読み込む Messages API リクエストを含め、skills-2025-10-02 ベータヘッダーは不要です。
- Claude API のリクエストで、
containerパラメータに使用するskill_idを指定し、code execution tool と一緒に渡します。 - 事前構築された Agent Skills を使う場合は、
skill_idとしてpptx・xlsx・docx・pdfのいずれかを参照します。 - 独自の Skill を使う場合は、Skills API (
/v1/skillsエンドポイント) で作成してアップロードします。
利用シーン
社内の定型ワークフローやベストプラクティスを Skill にまとめ、会話ごとに同じ指示を繰り返さずに Claude に参照させる場面に向いています。
API 経由でのデータ分析とグラフ付きレポートの作成など、Excel を使う文書作業に使えます。
詳細な API ドキュメントや大きなデータセットを Skill に同梱し、必要なときだけ参照させる場面に向いています。
フォーム入力や検証など、決まった処理をスクリプトとして同梱し、Claude に実行させる場面に使えます。
ChatGPT・OpenAI の対応する機能
比較の単位となる業務: API 経由でのエージェント用スキルの管理と読み込み
コンテキストの扱いについて、Agent Skills では Skill がトリガーされるまで名前と説明だけがコンテキストを占めます。Skills (スキル) は、コンテキスト予算が厳しい場合でもより多くのスキルを保持し、スキルカタログを切り詰める必要がある場合は警告します。
実行環境について、API 上の Agent Skills はネットワークアクセスの無いサンドボックス化されたコンテナで実行されます。Agents API のエージェントは、OpenAI ホストのサンドボックスで実行するか、自社インフラまたは対応プロバイダーのサンドボックスを接続して実行します。
スキルの作り方について、Agent Skills の独自 Skill は YAML frontmatter を持つ SKILL.md ファイルを含む形で作成します。Claude API では Skills API でアップロードし、Claude Code では ~/.claude/skills/ (個人) または .claude/skills/ (プロジェクト) に置くだけで API へのアップロードは不要です。claude.ai では zip ファイルとしてアップロードします。Record & Replay は、実演したワークフローを再利用可能なスキルに変える macOS 向けの機能です。
これまでの変更
各 SDK の新バージョンで、
client.beta.skillsがskills-2025-10-02ベータヘッダーを送らなくなり、client.skillsと同じ形を返すようになりました。この変更により、client.beta.skills.delete()は Skill をすべてのバージョンとともに削除します。また、ベータ Messages 型のBetaSkill(container の Skill 参照) はBetaContainerSkillに名称変更されました。Agent Skills と Skills API (
/v1/skills) が Claude API でベータを終了しました。container パラメータで Skills を読み込む Messages API リクエストを含め、skills-2025-10-02ベータヘッダーが不要になりました。ヘッダーを送り続けるリクエストも変更なく動作します。
対象プランについては、公式のリリースノートには記載がありません。