Claude APIAnthropic の機能

FEATURE

advisor tool (アドバイザーツール)

advisor tool (アドバイザーツール) は、高速で低コストな実行モデル (executor model) が、生成の途中で高知能のアドバイザーモデル (advisor model) に相談し、戦略的な助言を受け取るための Claude API の機能です。

プレビュー・先行提供公式発表と照合済み
初出2026年4月9日
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提供を確認できたプラン公式に記載なし
目次 CONTENTS
  1. できること
  2. 機能解説
  3. 使い方
  4. 利用シーン
  5. ChatGPT・OpenAI の対応する機能
  6. これまでの変更
  7. 関連する機能
  8. 出典
CAN DO

できること

POINT 01

上位モデルへの途中相談

実行モデルが生成の途中でアドバイザーモデルに相談できます。アドバイザーは会話全体を読んで計画や軌道修正を返し、実行モデルはそれを受けてタスクを続けます。

POINT 02

他のツールとの併用

advisor tool はサーバー側・クライアント側のほかのツールと組み合わせて使えます。実行モデルは同じターンの中で Web 検索、アドバイザーの呼び出し、独自ツールの利用を行えます。

POINT 03

呼び出しと出力の上限設定

max_uses で 1 ターンあたりのアドバイザー呼び出しの最大回数を設定できます。ツール定義の max_tokens で、呼び出しごとのアドバイザーの出力 (thinking とテキストの合計) の上限を設定できます。

GUIDE

機能解説

概要

アドバイザーは会話全体を読み、計画や軌道修正を返します。そのあとのタスクは実行モデルが続けます。アドバイザーをいつ呼び出すかは、ほかのツールと同じように実行モデルが判断します。

仕組み

アドバイザーへの相談は、ひとつの /v1/messages リクエストの中で完結し、利用側で追加の往復は発生しません。例外は呼び出しの途中で一時停止したターンで、これは続きのリクエストで再開します。stop_reason が "pause_turn" で終わったターンを再開するには、そのアシスタントメッセージを server_tool_use ブロックを残したまま内容を変えずに messages に追加し、同じアドバイザーツールとベータヘッダーでもう一度リクエストを送ります。

アドバイザー自身はツールもコンテキスト管理も使わずに動きます。アドバイザーの thinking ブロックは結果が返る前に取り除かれ、実行モデルに届くのは助言のテキストだけです。

advisor_redacted_result の場合、encrypted_content フィールドには利用側で読めない不透明なデータが入ります。次のリクエストでサーバーがこれを復号し、平文として実行モデルのプロンプトに組み込みます。

アドバイザーの呼び出しが失敗した場合、実行モデルはエラーを受け取り、それ以降は助言なしで作業を続けます。リクエスト自体は失敗しません。

モデルの組み合わせ

アドバイザーモデルは Claude Sonnet 4.6 以上の性能のモデルで、かつ実行モデルと同等以上の性能である必要があります。

  • 2026 年 5 月 28 日に、advisor tool は Claude Opus 4.8 に対応しました。
  • Claude Sonnet 5.5 での変更点として、advisor tool は Claude Opus 4.8、Claude Opus 4.7、Claude Sonnet 5 をアドバイザーとして受け付けません。

呼び出し回数・出力・キャッシュの制御

  • 1 ターンの呼び出し回数: max_uses で 1 ターンに許可するアドバイザー呼び出しの最大回数を設定します。
  • 会話全体の呼び出し回数: 会話全体で上限を設けるには、呼び出し回数をクライアント側で数え、上限に達したら tools からアドバイザーツールを外します。このとき、履歴から advisor_tool_result ブロックは削除しません。
  • 出力の上限: アドバイザーツール定義の tools[].max_tokens で、呼び出しごとのアドバイザーの出力 (thinking とテキストの合計) に上限を設けます。最小値は 1024 です。アドバイザーモデル自体の出力上限を超える値を設定すると 400 エラーが返ります。
  • 呼び出しの強制: 特定のリクエストで必ず相談させるには、tool_choice を {"type": "tool", "name": "advisor"} に設定します。Forcing tool use の制約が適用されます。
  • アドバイザー側のキャッシュ: ツール定義に caching を設定すると、同じ会話内の呼び出しをまたいで、アドバイザー自身のやり取りに prompt caching が有効になります。
"caching": {"type": "ephemeral", "ttl": "5m"}

ストリーミングと使用量の扱い

アドバイザーの推論はストリーミングされません。アドバイザーが動いている間、実行モデルのストリームは一時停止し、その後に結果全体がひとつのイベントで届きます。

アドバイザーの使用量は usage.iterations[] 配列に記録されます。トップレベルの usage フィールドは実行モデルのトークンだけを表します。

Claude Managed Agents での利用

Claude Managed Agents では、エージェントの multiagent ブロックに "advisor": {"type": "enabled", "model": ...} を設定すると、セッションのプライマリスレッドがターンの途中でそのモデルに相談できます。助言はレスポンス内の advisor_tool_result ブロックではなく、セッションのイベントストリーム上のスレッドイベントとして届きます。

HOW TO USE

使い方

advisor tool はベータとして提供されています。以下は Messages API で使う場合の流れです。

  1. リクエストにベータヘッダー advisor-tool-2026-03-01 を含めます。
  2. リクエストの tools に、type が advisor_20260301 のアドバイザーツールを、使うアドバイザーモデルを指定して追加します。
  3. 以降のリクエストでは、advisor_tool_result ブロックを含むアシスタントの内容全体を、手を加えずにそのまま API に戻します。
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USE CASES

利用シーン

CASE 01

低コストの実行モデルを中心にエージェントを動かしつつ、要所の判断だけ上位モデルの助言を加えたい場面に向いています。

CASE 02

長い作業の途中で、会話全体を踏まえた計画の立て直しや軌道修正を挟みたいエージェント処理に使えます。

CASE 03

Web 検索や独自ツールを使うエージェントに、同じターンの中で戦略面の相談を組み込みたい場面に使えます。

COMPARISON

ChatGPT・OpenAI の対応する機能

比較の単位となる業務: 実行モデルへの上位モデルによる途中助言 (エージェントの戦略的判断支援)

Responses API の Multi-agent は、Responses API のリクエストの中でモデルにサブエージェントへ作業を委任させる機能で、2026 年 7 月 9 日にベータとして追加されました。advisor tool も 2026 年 4 月 9 日にベータとして提供開始された機能です。

両者は役割の分け方が異なります。Multi-agent では作業そのものをサブエージェントに委任します。advisor tool では、アドバイザーは会話全体を読んで計画や軌道修正を返すだけで、タスクは実行モデルが続けます。アドバイザー自身はツールを使わずに動きます。

TIMELINE

これまでの変更

  1. Claude Sonnet 5.5 での変更点として、Claude Opus 4.8、Claude Opus 4.7、Claude Sonnet 5 をアドバイザーとして受け付けなくなりました。

  2. 呼び出しごとのアドバイザーの出力を制限する max_tokens パラメーターに対応しました。設定先はアドバイザーツール定義の tools[].max_tokens です。

  3. Claude Opus 4.8 に対応しました。

  4. advisor tool がベータとして提供開始されました。利用にはベータヘッダー advisor-tool-2026-03-01 をリクエストに含めます。

SOURCES

出典

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